独立行政法人男女共同参画機構法案の可決・成立をうけて
〈談話〉
独立行政法人男女共同参画機構法案の可決・成立をうけて
2025年6月25日
日本婦人団体連合会
会長 小畑 雅子
6月20日参議院本会議で「独立行政法人男女共同参画機構法案」が可決・成立しました。
研修施設の設置を義務づける独立行政法人国立女性教育会館法を廃止し、新設する男女共同参画機構(機構)には、研修施設の設置は義務づけていません。国立女性教育会館(ヌエック)は、女性教育の振興を目的に研修、情報、調査研究などの機能をもつ国内唯一の施設として1977年、埼玉県嵐山町に設立されたものです。定員350人の宿泊棟、1500人が利用できる研修棟があり、国際会議対応の大会議室、貴重な女性アーカイブセンターや図書資料約15万冊の女性教育情報センター等を擁する価値ある施設です。
政府は、施設の維持管理に予算がかかることを研修棟・宿泊棟の廃止の理由に挙げていますが、この間、国からの国立女性教育会館への運営交付金は2001年度比で、24年度は3割削減されています。ジェンダー平等を進めるナショナルセンターとしての機能を発揮できるよう、十分な財政措置を行うのは国の責任です。各地の男女共同参画センターと連携しながら、深刻な国内のジェンダー格差を解消していくには、オンラインなどの取り組みを推進するソフト面とともに、対面での活動を保障するハード面の強化も両輪で進めていくことが必要であり、多くの存続を望む声があることからも研修棟・宿泊棟を廃止することは認められません。
機構は、男女共同参画に関する施策を総合的に行う「ナショナルセンター」として、各地の男女共同参画センター等を強力に支援するとしています。そのため、男女共同参画センターにおける業務及び運営についてのガイドラインを作成するとしています。また、新機構に「センターオブセンターズ」としての機能を付与し、地域における諸課題の解決に取り組む各地の男女共同参画センター等を強力に支援することで、女性に選ばれる地方づくりを後押しするとしています。しかし、いままでの各地の男女共同参画センターの独立性・独自性を損ねるとの懸念もあります。また、ナショナルセンターとしての機能を発揮するためには、十分な財政措置が必要です。
婦団連は、「独立行政法人男女共同参画機構」が、各地の男女共同参画センターの独立性・独自性を尊重することや、女性差別撤廃条約に基づく、ジェンダー平等社会の実現に向け対面での活動を保障する十分な予算措置をともなう機構となるよう、要望・要求運動を、さらに広げ強めていきます。
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